最近、若い会社員の方と話す
機会がありました。
その彼が、
「本当にやりたいこととは
少しずれてるけど、とりあえず
3年くらい頑張ったら、
何か変わると思います。
それまでは実力付くように頑張ります」
と話したのが印象的でした。
さて、
今の仕事をとりあえず
3年くらい頑張ってみる
って考え方は、
正しいのでしょうか?
正しくないのでしょうか?
今回はそれについて考えたいと思います。
・・・
・・・
『正しくない』と僕は思うのですが、
あなたはどう思ってるでしょうか?
…
僕自身は、昔、大学院を卒業して、
富士通に就職を決めて、これから
社会人として頑張るぞー
と思っていた時、自分の祖父に
「とにかく3年間は、
しっかり頑張るんやで」
と教えてもらいました。
やさしい祖父でしたし、
初めて社会人になって不安を感じてた僕に
その言葉は勇気になったものです。
そして、大阪から東京に出てきて
富士通で働くようになったんだけど、
自分がやりたかった仕事とは
全く違って日々辛く過ごしてました。
辛かったんだけれど、
「とにかく3年間は頑張ろう」
という言葉を胸に、自分なりに
努力したり、我慢したりしながら
頑張ってみました。
その後、結局は
別に狙ったわけでもないんですが、
ぴったり3年で会社を辞めて、
転職を決めたんですけどね。
そして、僕は、
富士通に3年間もいたことは
人生の大きな間違いだったな
と転職を決めてから知りました。
ホームページ制作の会社に転職して
やりたい仕事に就けたことで
人生がとても面白くなったんですよね。
「仕事が楽しい」
「毎日が面白い」
「もっと早く転職すれば良かった」
そう思いながら生きられるように
変わりました。
富士通にいた3年間で
何か実力が付いたかと言われると
全然、そんな心当たりもなくて、
一人前の社会人として成長したのも
転職して新しい会社で
働くようになってからでした。
まあ、大阪から一人東京に出てきて、
お金もないし、住む所も会社の寮だったし
そういう意味では仕方なかった
のかもしれませんけどね。
転職をしたい気持ちが抑えられず、
会社に勤めながら、土日などに
ホームページ制作の学校に通ったのも
今は良い思い出です。
3年頑張るのが、どうしてよくないのか?
でも、どうして3年頑張るのが
よくないのか?
それについて少し整理してみます。
理由1
3年後に自由になるとは限らないから
僕が話をした若い会社員さんも
「3年経ったら、何か変わる」
と話していました。
でも、3年経ったら変わる保証なんて
どこにもありません。
実は、僕も富士通3年目頃に、
社内募集というのがあって、
応募したことがあります。
富士通社内でホームページを使って
情報を発信している部門があり、
そこがメンバーを募集してたんです。
社内募集という制度では、
今の上司に内緒で、自ら手を上げて
メンバーに立候補することができます。
そして、もろもろ手続きを経て
面接等も行ったのですが、
結局メンバー入りすることは
できませんでした。
次のチャンスは、また
2年後なのか、3年後なのか、
はたまたもっと先なのか・・・
そう考えると、もう打つ手も
ありませんでした。
気が遠くなります。
結局、会社を辞めて自分で転職しよう
と決めた方がとんとん拍子に
話を進めることができました。
そう、3年待ったからといって
チャンスが来るとは限りません。
組織の中にいるなら尚更です。
理由2
早くやりたいことをやった方が成長が早いから
「3年くらい頑張って、
じっくり実力をつけよう」
・・・この考えもなかなか
うまくはいかないと思います。
事実、
僕は富士通でいた3年分よりも、
新しい会社で1〜2ヶ月頑張った方が
はるかに大きく成長できました。
自分を出せる環境や、
自分が好きな環境にいた方が、
力を発揮できるし、成長も早いんですよね。
やみくもに頑張っても、
時間や自分の成長にとって
良いとは限らないんです。
理由3
「3年頑張る」が、先延ばしの言い訳になるから
必ずしもそうとは限りませんが、
多くの場合、
「とりあえず3年頑張ってみます」
って言う台詞は、やるべきことをやらずに
先延ばしする言い訳になるかも知れません。
だって、
- 他の本当のやりたいことをやったり、
- 新しいことをしたり、
- 環境を変えたりするのは、
とても勇気のいることだから
です。
結構怖いんですよね。
僕だって、転職するのは
怖かったですしね。
それに比べたら、ちょっとくらい嫌でも
今の環境にいる方が安心感があるんです。
- とりあえず頑張る場所はあるし、
- 周りには同じ境遇の同僚もいるし、
- みんなそうしてるし、
居心地が悪いようでいて、良いんです。
だけど、非常にも時間は流れていきます。
そして、時間が経てば経つほど、
どんどんやりたいことをやるのにも
エネルギーが必要になってしまいます。
3年後の方が今よりも、
新しいことをやるのが
難しくなってるかもしれませんよ。
だから、
「3年頑張ってみる」
というのを、将来のことを考えずに
後回しにする口実にしてないか?
と自問してみるのは大切なことです。
理由4
3年も経たずに、仕事の内容が変化するから
「3年頑張って仕事のスキルを身に付ける」
この考え方も、今の時代、
少し悠長すぎるかも知れません。
昔と違って、今の時代って
どんどん求められるスキルが
変わっていくんですよね。
すごいスピードで、どんどん
仕事内容が変化していきます。
「3年で成長」
ってのが、もはや遅すぎるんですよね。
僕がいるホームページ制作の業界だと
特にめちゃめちゃ速いですけど、
他の業界だって同じです。
これからはもっと、
変化に柔軟に対応すること
が重要になってくるはずで、
「3年頑張って・・・」
という考え方自体が、
時代遅れになってしまいます。
「とりあえず3年頑張る」の代わりにやるべきこと
さてさて、
とりあえず3年頑張るのは
よくない考えだと話してきました。
じゃあ、代わりにどうすれば良いか?
それは、「とりあえず頑張る」
を捨てることです。
捨ててください。
- 「何のために頑張る」
- 「何を目指すのか」
- 「どうなりたいのか」
- 「頑張っていればそれは叶うのか?」
- 「叶えるためには何を頑張ればいいのか?」
ということを、真剣に考えたうえで
頑張るのが大事だと思います。
とりあえず頑張る、ではなくて、
真剣に考えて、
やるべきことを頑張る、のです。
真剣に考えるのであれば、
たとえば、真剣に考えて
「3年間、今の会社で頑張って
資金をつくる」
のが今できる最善だ、と決断するのは
全然グッドです。
結論は同じでも、その考えにいたる過程が
全然違いますからね。
…
というわけで、あなたも
「とりあえず3年頑張る」
という危険な考えは卒業して、
もっと真剣に本気で、自分の歩む道を
考えてみませんか?
そうするのがあなたにとっても、
本当に本当に大事なことだと思いませんか?
ぜひ良い機会なので、改善できないか?
取り入れられることは何か?
と考えてみてもらえると嬉しいです。
ではでは、最後までお聞きくださり、
本当にありがとうございました。
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